フリーランスで仕事を受注する際、新規であれば必ず必要になるのがギャラの交渉です。仕事の単価はフリーランサーとして長く働いている方ならばある程度の目安を持っているかと思いますが、フリーランスを始めて間もない方や、これまで特定の取引先としか付き合いの無かった方の場合、ギャラの交渉はデリケートで苦手……という方も多いはず。
そこで、こちらのページでは、フリーランスの方が新規に仕事を受ける際のギャラ交渉で注意すべきポイント、スムーズに交渉を進める為のポイントを整理してみました。
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フリーランスの価格交渉のコツ6選
1.業界相場や単価一覧の資料を用意しておく
職種によって異なる業界相場は、クライアントである先方がその仕事を新たに始める場合、金額の見当がついていない場合も多いものです。自分のスキルや工数なども含めて、予め業界の一般的な相場や単価の一覧を資料として用意しておき、交渉の際の参考資料として提示するのは最もスムーズにいく方法です。
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2.アウトソーシングにかかる費用も予め計算しておく
自分ひとりで請け負える仕事の量には限界があります。『フリーランサーのお悩みあるある』でも紹介しましたが、せっかく時間に縛られない自由な立場を得たのにキャパオーバーになってしまい、成果物に支障が出れば、結果的にクライアントの信用も失ってしまいます。
そこで活用したいのがアウトソーシングですが、知人やクラウドワークスなどで外注するならば、それにかかる費用についても予め見積もっておく必要があります。
ギャラというと個人が貰う報酬と言うイメージが強いですが、工数・作業量に応じては、経費としてかかる費用をきちんと整理しておくことで、損をしないギャラ交渉が出来るようになります。
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3.自分の仕事軸を明確にしておく
ギャラ交渉の前段階の話として、今から受けようとしている仕事に自分自身がどういう意義を見い出しているかは大切なポイントです。フリーランサーの場合、高額のギャラを貰えるに越したことはありませんが、時に人脈作り・実績作り・経験・やりがい、といった要素も大事になってきます。
どうしても引き受けたい仕事、自分のキャリア形成にはあまり役に立たなそうな仕事など、それらを見極め、業界相場と照らし合わせてギャラ交渉に臨むのも大切な事前準備です。
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4.相手の予算感を把握する
クラウドソーシングでも無い限り、始めから先方が明確なギャラを提示してくるケースは多くありません。実際に交渉をする中で、相手の予算感を掴んていくものですが、これはいわゆる空気感的な部分もあるので、苦手な方も多いのではないでしょうか。
そんな時に役に立つのはやはり、業界相場の資料です。交渉の中で相手の想定している予算規模を把握し、それによって自分の工数を調整するのも大切な作業になります。
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5.交渉期日はハッキリ提示しておこう
ギャラの交渉、仕事内容の工数、納期等、大まかな内容提示が終わった際、その場で交渉がまとまるに越したことはありませんが、先方が一旦持ち帰るケースも少なくありません。
その際には、『〇〇日までにお返事を頂けると助かります。』と一言添えて期日を区切っておきましょう。
フリーランスにとって大切なのは時間の使い方です。交渉がまとまるかが不明な期間の待機時間や、受注を見据えた準備の時間を無駄にしないよう交渉期限はしっかりと区切っておくべきです。
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6.支払日は明確にしておく
支払期日は、クライアントが企業の場合、先方には企業として明確なキャッシュフローの計画があることがほとんどなので、原則として先方の希望を優先するケースが実体験上9割以上を占めています。
基本的には交渉をする内容ではないのですが、大変残念ながら支払いが滞ってしまう悪質なクライアントもゼロではありませんので、支払いスケジュール(支払いサイト)については、明確に文章でのやり取りを行った上で残しておきましょう。請求書を先方に送る際も同様です。
尚、自分自身のキャッシュフロー計画を立てることは、その後の仕事の受注・配分などにも大きく関わりますので、交渉が纏まる段階でしっかり確認すべき事項です。
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フリーランスのギャラ交渉まとめ
1.受注する仕事の作業量と時間配分は明確に
2.工数を計算して、業界相場の資料を用意して交渉する
3.相手の予算規模に応じて提案できるよういくつかのパターンを想定しておく
4.無理な受注はクライアント・自分の双方に不利益なだけ
5.交渉期日と支払期日にも気を配る
始めはどうしても慣れないギャラ交渉ですが、大切なのは双方にとって良い形で仕事をすることで、その為にはお金は重要な要素です。予め相場や工数を把握しておけば、交渉もスムーズになるものですので、きちんと準備をした上で望むのが大切なポイントですね。
また、万一ギャラの支払いが滞ったり、仕事をしていく中でトラブルが発生した際にはフリーランスは非常に弱い立場になります。
そんな時の為にも、各種保険や福利厚生サービスなどもあるフリーランス協会や、所得補償制度について、下記ページを参考に是非とも知っておいてください。